こんなもんです

中卒女が今さらなことに驚いたり学んだりする日々をだらだらと記録しています。唐突に気持ち悪い話や思い出話をします。

日が暮れた

私だって腹が立つこともある。だいたい寝たら忘れるけど今日は珍しく引きずってる。思い出したらむしゃくしゃする。二度寝をしてもカップラーメンを食べても腹が立つ。


テレビの再放送を見ながら一瞬まどろんだ。このまま眠って起きたら夜だったとき、今度は自分に腹が立っちゃいそう。すごく今気持ちいいけど、外はすごく風が強いけど、着替えるの超めんどくさいけど、気分転換にお散歩とか行ったら自分の機嫌がとても良くなりそう。


スマホで日の入りの時間を調べたら、あと1時間くらいだった。出るなら今しかないなあ、めんどくさいなあ、でもなあ。って考えながら起き上がって、半分寝巻きの上にコートやマフラーを巻きつけて、最低限の荷物を小さいカバンに放り投げて外に出た。極寒。


前から気になっていた場所があった。そこはいつも通る道から見える小高い所で、生まれてから今までずっと同じ土地で暮らしているけど行ったことがない。山を切り開いて住宅地にしたような場所で、大して変わったところもなさそうだけど、神社の鳥居とかが見えて何となく気になっていた。


その方角に向けてテクテク歩きはじめた。その間もずっと腹立つことを思い出す。「なんなんだー」って、頭の悪い自問自答と納得するための予習復習を繰り返しているうちに全く知らない場所にたどり着いていた。ここがいつも気になっていた場所だ。


こうなってたんだ~っていう感動とか発見はとくになさそうな普通の住宅街。右も左もわからないほど住宅街。とりあえず、遠くからでも見えていた鳥居の方向に向かってずんずんと歩く。


多分この道なんて、ここに住んでる人しか通らないんだろうな。厚着をしすぎて雪だるまみたいな私って不審者みたいに見えてるかな。


うねうねと住宅の間を縫うように歩いていたら鳥居がある方角もどこだかわかんなくなってしまった。なんかでも楽しいような気がする。家からど近所なのに、冒険している気分。いい感じで自分の機嫌をとってる。


坂道ばかりの道をひたすら登っていたら、坂道の先が、妙に明るいというか、開いているというか、ゴールっぽいような雰囲気を感じた。歩くペースが上がるわ、上がるわ。あてはないけど気分が上がる。


登りきった先はやっぱりゴールだった。

 

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素晴らしい!ブラボー!すてき!って心の中で絶賛した。パシャパシャと何枚も写真を撮った。しばらくそこにたたずんで、こんな景色を見渡せるような場所に住めたらすてきだなあ、あの家はお庭が広そうでいいセンスの家だなあ、最高だ。とか、たくさん楽しい気持ちを蓄えた。


あんまり長居したら怪しい人だと思われちゃうからさっさと引き上げて、知らない道を再び縫うように、今度は下りの方に向かって歩き出す。


ここに来るまで意地のように地図アプリを開かなかったから、またここに来たいと思っても来れないような気がするなぁ。そのくらいわけもわからず来ちゃったもんなぁ。なんて考えながら下る。相変わらずわけのわからない道…だったはずだけど、なんだか見覚えがあるようなないような…。

 

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気付いたら小さい頃によく遊んでいた公園に出た。なんだよ、ここか!って安心半分、道がわかった途端、日暮れのことが気になり出した。ここからの帰り道はもうわかるけど、暗くて知ってる道を歩くのって絶対つまんないような気がする。なんだか「やれやれ」って気分になった。


「やれやれ」って思いながら歩いて、やっぱり日が暮れはじめて、また腹が立つことを思い出して、でもなんだかもうどうでもいい気がしてきて、つくづく自分は単純で良かったなって思った。お散歩楽しかった。


帰りに近所のスタバに寄った。ここはドライブスルーがあるような田舎のスタバで、田舎者が冬でもテラスでフラペチーノを飲んでいるのが恥ずかしくて、行ったことがなかったんだけど、疲れたし、私も田舎者だしって思って寄った。今、フラペチーノを飲みながら、さっきのことを思い出してこれを書いている。

 

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案外静かで良い感じ。でももっとこじんまりした喫茶店的な場所があればいいのになぁ。夕飯何にしようかなぁ。