今日さ、よく行く博多ラーメンの店に行ったの。替え玉と半チャーハン頼んだからもちろんお腹いっぱいになったんだけどさ、なんか甘いの食べたくなっちゃって、帰りにその近くにある団子屋さんに寄ったの。
いつも夜遅くまでやってて、今日も21時過ぎくらいに行ったんだけどやっててさ。でも、団子ないし店先に誰もいないから「すいませ〜ん」って奥の方に声かけたの。3回目くらいでやっと「は〜い」って返事が聞こえて、おばあちゃんが出てきたから、「お団子あります?」って聞いたら「じいさん病気しちゃって、もうお団子作れなくなっちゃったの」って言われたの。
何回も来てるからおじいちゃんの顔は知ってたし、ショッキングなことだったんだけど、「あ…そうなんですね…」としか返せなくて、その後の少しの沈黙も「そっかぁ…」くらいしか言えずにいたら、「ごめんねぇ」って謝られちゃって、ショーケースにあった2つで320円の大福を頼んだの。
おばあちゃん、プラスチックパックに入った大福を取ろうとかがみながら、多分おじいちゃんのことを話してくれてるんだけど、ところどころしか聞こえなくて、「あぁ…そっか…うーん…」くらいしかまた返せなくてさ。
遅い時間に行くと、「これもね」って売れ残ったお赤飯とかをだいたいいつもおまけしてくれてさ、今日も「これもね」ってちらし寿司をおまけしてくれて、おじいちゃんのことをぽつりぽつりと聞きながら、320円ちょうど出して、「また来るね」って帰ったの。
うわぁ…ちらし寿司代払えばよかった…とか、てか他のも買えばよかったか…とか、あの店どうなるんだろう…とか、自分がお金持ちだったら全部くださいって言うのかな…とか、いつもはラッキーくらいしか思わないのに、今日はそんなことを考えながら家着いてさ。お風呂入って、洗濯物回して、干して、テレビ見て、しばらくしてから「あ、大福食べよう」ってパックを開いて大福を持ったらお餅がカピカピだったの。
食べるのキツかったんだけど、なんか意地になって食べてさ。いつもあそこではお団子頼むから、この大福をおじいちゃんが作ると違うのかなとか、そういうこともわかんないんだけど、何だろうね、こういう感じは、何て言うんだろう。うーん、むなしいとかとは違くて、何だろう、自分がやだなあ。
大福、あと一個ある。