「マツコとバブル時代」という番組を観て、やっぱり思う。バブルというでたらめな時代の雰囲気を15歳や16歳で味わってみたかったな、と。
20歳じゃだめなの。私のような雑な性格の人間がその渦中にいたら、足をしっかり踏み外して、何かをしっかり失うだろうから。それか、その渦中にいられない臆病な自分や、弱い者を阻む時代を憎むだろうから。
いろんな人やものに抑圧されながら、匂い立つ世界に飛び込む時を「あと5年……4年……」と待っている間に終わりを迎えるであろう15、6才であることが肝なの。
テレビや雑誌から伝わるオイリーな流行にどんな夢を見るかな。原宿の竹下通りや苗場のスキー場の割れるような活気にどんな憧れを抱くかな。家にインターネットがない時代、限られた情報と豊かな妄想をおかずに、ごはんをたくさん食べるだろうな。
夢見る夢子ちゃんだから、妄想の材料が豊かなバブル時代に惹かれるみたい。猫をかまいながら庭仕事にはげむ暮らしをおかずにごはんを食べる2020年の29歳も悪くないけどね。