この春、新生活を始めたコバエたちにとってわが家のベランダは住み良い街なのだろう。プランターという集合住宅に多くのコバエたちが暮らし始めている。
この現象は、ベランダ長である私がプランターに何でもかんでも植えたことが原因だ。料理で使った野菜の種や根元が腐敗し、プランターの用土が生ゴミ処理場の様相を帯びているために、コバエたちの住みたいベランダランキング1位に躍り出てしまったのだ。
コバエたちには申し訳ないけれど、とても迷惑だ。プランターは私の心の保安林で、あらゆる野菜の種が芽吹き太陽に向かってすくすくと伸びている様子を眺める時に、顔面付近をたかられると「んも〜っ!」となる。責任は私にあるけれど、小鳥や蝶々といった層に好まれるベランダ作りを推進したい。
ちなみに今日、縞模様の美しい羽を持つ虫がひらひらと舞いながら桃の木にとまる姿を偶然目撃した。「蝶々だ〜!」と喜んで写真や動画を撮影し、柄をヒントに調べたら「蛾」と判明したけれど。その時もコバエたちが顔面付近をたかっていたことは一生忘れない。
さて、プランターを集合住宅か何かだと勘違いしているコバエたちには「コバエホイホイ」という名の新居を用意した。すでに多くのコバエたちが新居に引っ越した様子で何より。この調子でどんどんよろしく。いや、マジで。