こんなもんです

中卒女が今さらなことに驚いたり学んだりする日々をだらだらと記録しています。唐突に気持ち悪い話や思い出話をします。

これがいい

今日はパン屋さんでハード系のパンを買った。ハード系のパンというのは、硬くて固くて堅いパンのことをいうらしい。ちなみに土曜日にやりたかったことはこれではないと思う。

おいしいパンが食べたくて、「おいしい パン屋」と調べて出てきた店がハード系のパンがおいしいと有名なパン屋さんだった。おいしいパンといったら食感が柔らかくてマヨネーズの味がするパンくらいしか知らないけど、その店が家から車で30分くらいの場所にあるらしいから行ってみることにした。

店前には数人の列ができていた。「ここは本当においしいパン屋さんなんだ」と期待を寄せて、見るからに硬くて固くて堅そうなパンを5つほど購入した。車に戻った同居人の第一声が「かたそうでおいしくなさそう」で、思わず頷きそうになったけど、「これがいいんだよ」と言い返してみた。

とにかくお腹が空いていたから、車中で一つ食べてみることにした。持ち上げるとずっしり重い。そして、指を強く押し込んでもなかなかちぎれない。思いっきり噛みちぎるしかなさそうだけど、前歯が折れるといけないから、口を大きくあけて奥歯で噛みちぎった。

顔を粉まみれにしながら「バリッ」とパンにかぶりつく私を脇見運転する同居人。「そうやって食べるの?」と聞かれても、咀嚼に精一杯で首を縦に大きく振ることしかできない。ぎっしりと詰まった生地に小麦の香り、塩味、酸味を感じて、ようやく「おいしい」が出た。

怪力でちぎった大きめの一口を同居人の口に詰め込んで、「これがいいんだぞ」と迫ったけど、正直な感想は一生懸命パンを飲み込んだあとに同居人が発した「みんな、これがいいのか……」の一言と同じだった。おいしいしハマる予感がするけど、これがいいのかどうかはまだわからない。

多分、今日の私の「おいしいパンが食べたい」を満たすパンは、セブンイレブンのたっぷりコーンスティックパンだったのかもしれない。いつかまた、おいしいパンが食べたい時にハード系のパンを食べて、「これがいい」と言いたい。

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