夏休み第一弾は一泊二日の旅行。行き先は長野県松本市。前日の洗車で輝きを取り戻したマイカーで野を越え山を越え、まずは松本城へ。
炎天下の国宝は厳しくて、水堀を泳ぐ鯉を見ても、パンフレットをうちわ代わりにあおいでも、とにかく暑い。今日に限っては「マジで城だね」くらいの感想しか引き出せず、歴史をたどることより大切なことがクーラーの効いた現代の建物にあるような気がして、すぐに退散した。
避難先は美ヶ原温泉の宿「翔峰」。汗と日焼け止めでベタついた体を客室の半露天風呂で洗い流して、北アルプスにかかる雲の流れをを見つめたら、松本城の大天守から城下町を一望したときより簡単に城主気分を味わえた。
雨は降る降る詐欺かと思われたけど、夕食時には稲光を見せながら降りしきった。パレードのようでそれはそれで良くて、育ちの良い一品と熱燗が履き物をそろえて胃袋に入るから、上品に酔った。
浴衣は簡単にはだけるから、夕食後も手間取らずに2度目のお風呂。「プカ〜」や「プシュッ」や「ふぁ〜あ」という、ハ行にまつわる幸せの音と、ご当地CMのメロディーが眠りを誘って、0時過ぎには就寝した。