昨夜は会社の飲み会で代々木へ。あんな場所であんな人があんな食事をするんだろうな〜! という雰囲気のお店で、「あんな」が似合わぬ私はとにかくヘラヘラしていた。
帰りの電車では、隣の席の大ガニ股男と不自然に体が密着して気持ちが悪かったから、酔っ払い特有の斜め上の勇気を出して、その男に「ちょうど届く」くらいの声量で美川憲一の「さそり座の女」を延々と歌った。
昔、何かのテレビでジャズシンガーの綾戸智恵さんが「アメリカで暴漢に遭いそうになったとき、ヤバイ人のふりをして『へへへ』と笑いながらおしっこを漏らしたら男がビビって退散した」と話していたことを、ふと思い出して。
その結果、大ガニ股男は戸惑い、身をすくめ、逃げるように電車を降りて行き、私は「やってやったぜ!」感に包まれながら、ルンルンと帰宅することができた。
翌日はすっきりと目覚めて、仕事後に映画館に行き、劇場版「鬼滅の刃」無限列車編を見た。観賞後は同居人と2人でいつまでもうなりながら、なか卯の丼をかっ込んで、うなり疲れて布団に入り、日記を書いている今気付いた。私昨日、そこまで酔ってなかった。
酔うと記憶をなくす私が昨夜のことをしっかりと思い出せるということは。二日酔いが全くなかったということは。「さそり座の女」を歌った私はせいぜいほろ酔いで、すなわちそれはマジでただのヤバイ奴。
うーん、しみじみするね。恥ずかしいを通り越してしみじみする。電車で「さそり座の女」を歌って男を撃退したことは、顔から火が出たり、枕に顔を押し付けて叫んだり、シャワー中に突然思い出して自分の頬を殴ったりするくらい恥ずかしいことではあるけれど、「ヤバイな〜」としみじみする。
いやもう本当に、そういうことにしたい。鬼滅の刃のこととか全部忘れちゃったから。無限列車編の「列車」に変に反応しちゃうから。マジほんと勘弁。顔から火が出たり、枕に顔を押し付けて叫んだり、シャワー中に突然思い出して自分の頬を殴ったりすることが多すぎる人生だわ。