アパートの横の紫陽花が滑稽に見えるほど暑い日に、近所の中華屋で熱いラーメンを食べた。
中途半端な田舎だから、近所とはいえ車移動。オンボロな車の冷房がバカになっていたから、道中は冷やし中華かジャージャー麺かで悩んでいた。
先客たちの作業着から「暑い日に熱いものを食べてこそ」の気迫を受け取り、つい「天津麺を」と口走る。同居人は昨日から食べたいと言い続けていたチャーハンを食べた。
帰宅後は、坂本龍馬のように髪を結い、扇風機の風で頭皮の汗を逃がした。全てが落ち着いたころ、重い体とまぶたを窓際と眼球に横たえて、起きたら忘れる夢を見た。
カーテンになでられて夕方。扇風機がカタカタと首を振る音と、シャウエンがハンガーラックにバリバリと登る音が聞こえて、みんなの無事を確認した。多分私、すごい夢を見ていた。
夜は出しっぱなしのコタツ布団を膝にかけるとちょうどいいくらいの風。お風呂上がりにコーラを一気飲みした同居人の寝っ屁に「え?」と返事をしたら1日が終わった。