胃カメラの前日は20時から絶食。19時半にうどんを食べたら、22時にはおなかが空いた。
そんな夜に限ってちょっと出かける同居人。23時ごろに帰ってくると、コンビニで買ってきたミートソース的な何かを食べていた。
空腹がつらくて見てられないし、優しくないからふて寝。ラーメンが食べたい。唐揚げが食べたい。この数日はおかゆとうどんばかり。YouTubeで大食いの動画を見た。
胃カメラの日。緊張の面持ちで目覚め、緊張の面持ちのままに病院へ。空腹のせいか、不安のせいか、胃痙攣の気配があったけど、病院の中だから「いつでもこい」と構えていた。
検査は順調に進んだ。手術室のような部屋に通され、手術台のようなベッドに横たわり、鎮静剤の注射を打たれ、「あれ、先生たちの会話がぼんやりと聞こえる。どうしよう、効いてないかも……」と考えている間に終わった。
結果は、胃と十二指腸に潰瘍と潰瘍のあとがあり、こりゃあひどいね、そりゃあ痛むね、ピロリ菌もいるね、とのことで、潰瘍治療薬、除菌薬、まさかの抗うつ剤を飲みながら半年かけて治していくことになった。
診察室では潰瘍の写真を見せられながら、「あなたは思い詰めやすいのでしょう」となぐさめられた。「ほら、すごい。手塚治虫の絵のようだ」とほめられたから、わからないけど「おおっ……」と照れてみた。
また、ピロリ菌は5歳までに感染するらしく、「不衛生な水を飲んで育ったの?」と聞かれたから笑ってしまった。水道水を飲んで育った記憶があるから、多分、胃が弱い父からうつったのだろう。
ただの食べすぎ、気のせい、その類のズッコケるような結果を予想していたから驚いた。まさか胃の4分の3に潰瘍と潰瘍のあとがあるとは。「気が楽になるように」と抗うつ剤を処方されるとは。
なかなかのショックを受けたけど、多分病院に行ってよかった。病院を紹介してくれてありがとう、友人。「シャウエンも頑張ったんだから」と尻を叩いてくれてありがとう、同居人。