水曜日、同居人と車に乗ってお出かけした。お出かけの目的は、築地か豊洲市場のマグロ。それと、お台場パレットタウンの大観覧車。
だけど、築地か豊洲市場のマグロは、市場が水曜日休みであることを前日に知って断念。そんなの知らなかった私たちは「そんなの知らなかった~!」「どうしよ~!」を連呼した結果、神楽坂にあるカルボナーラ専門店で昼食をとった。
カルボナーラ大好き倶楽部(今、命名)の私たちは、ゆかいな満腹感とペコちゃん焼きを携えて神楽坂を出た。車のフロントガラスには、雨粒と強風が打ち付けていた。
お台場パレットタウンに到着した。雨は弱まったが、海が近いため風は強い。私たちは大観覧車のふもとに立ち、頂上のゴンドラを見上げたとき、自身が観覧車こわいこわい倶楽部(今、命名)のメンバーであることを思い出す。
なぜ来たのだろう。私たちとお台場パレットタウンには縁もゆかりも思い出もない。ヴィーナスフォートなき今の様相を見ても、心が動かない。観覧車、こわい。
「お台場の観覧車、31日で終わるらしいよ」「へぇ、じゃあ行く?」お互いの脳裏に数週間前、夕方のニュースを見て交わした会話がよぎる。「じゃあついでに築地とか行こうよ」「いいね~!」楽しかった日々を思い出す。
大観覧車の入り口で、二人の大人が押し問答を繰り広げた。「せっかく来たから乗ったほうがいいと思うけど、そっちが怖いなら全然いいよ!」「あーうん、私は全然どっちでもいいんだけど、そっちが怖いならいいよ!」。観覧車こわいこわい倶楽部(さっき命名)のメンバーは、匿名希望である。
子どもたちが意気揚々とゴンドラから降りてくる中、繰り広げた。「あっ、隣はチームラボなんだ~……、へぇ~……」「ちょっと歩いたらフジテレビとかアクアシティーも行けるね~……楽しそ~……」。滞在時間15分、1時間500円の駐車料金を払ってお台場パレットタウンを後にした。
フジテレビ7階、大階段の上より高い大観覧車。「マジ乗らなくてよかったわ」「それな」「でもさ、何しに来たんだろうね」「それな」。当初の目的を一つも果たせなかった。だけど、カルボナーラがおいしかった。めちゃくちゃウケた。楽しかった。