土曜日は土曜日らしく寝転がる。スーパーに行かないと食材がそろそろ底を尽きるけど、歯を磨いて、着替えて、外に出るのがめんどくさい。
こういうときは腹が減るのを待つといい。すると必然的に空腹が限界を迎え、歯を磨いて、着替えて、外に出ることになる。
休日はだいたいこの調子だから、しばらく引きこもれるように買いだめをする。野菜の価格が落ち着きを取り戻して、おつとめ品やキノコやモヤシ以外の野菜を気負わず買えるようになった。
買い出しを終えて遅めのお昼ごはん。町に一軒はある、暇そうな店主がスポーツ中継を見て腕を組んでいるような小さなラーメン屋に入り、醤油ラーメンを注文した。
「どこぞの地主の息子は毎日、ココスで朝バイキングを食べたあとパチンコを打って、飽きたら銭湯に行って、夜になったらスナックに寄って帰るんだと」「はあ、いいやね」とくっちゃべりながら醤油ラーメンを待つ。
あとから入ってきたじいさんが「半分でいいや」と言って、私たちの一つ隣の席に腰を下ろした。じいさんはイカした背広を着てハットをかぶっている。店の前の駐車場にはシニアカーと呼ばれる電動カートが停められていた。
どこぞの地主の息子の毎日と、隣の背広のじいさんの毎日を想像して、うらやんだり、ほほえんだりしながら、麺をすすった。店主はスポーツ中継を見ながら腕を組んでいた。
さて、買い出し記念日のディナーはネギトロ丼と惣菜の揚げ物。日持ちしない生ものと、その日のテンションで衝動買いする惣菜は、買い出しの日にありがちなご馳走だと思う。
ディナーのあとは、視聴者参加型のクイズ番組にリモコンのdボタンで参加して、青赤緑黄の選択肢にエキサイティングした。わが家のテレビがネットに繋がっていないことを番組終了後に思い出した。
あと10分もしないで同居人が起きて、いつものお手伝いで品川方面に行く。そういえば今日はまだお風呂に入っていない。まあ、いいか。