こんなもんです

中卒女が今さらなことに驚いたり学んだりする日々をだらだらと記録しています。唐突に気持ち悪い話や思い出話をします。

近所のおばさん

仕事後、友人の子どもを家に招いてお泊まり会。夜ごはんはリクエストの「辛くないチーズダッカルビ」を見よう見まねで作った。

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子どもはこの日をだいぶ楽しみにしていたみたいで、1週間以上前から毎日のように「何時に迎えにくるの?」とLINEをよこした。

その割には、少し遅めの誕生日プレゼントであげたウルトラマンの人形と持ち寄りのswitchを片時も離さず、アニメに夢中で、私たちのことはあまり構わない。

だからといって放っておくと、ウルトラマンの説明を始めるし、ゲームやアニメの感想を求める。時々、私たちがちょっかいをかけると、うれしそうに笑う。

お泊まり会だからといって、特別なことをやりたがらないところが子どもらしい。「そんな私を見てほしい」ところが、近所のおばさん、おじさんとしてほほえましい。

きっと、いつもと変わらないことを人の家でやるから楽しいんだよね。お風呂も歯磨きもドライヤーも、いつも通りだけれど、いつも通りじゃないんだよね。

そんな中、唯一「お泊まり会だから」と頑張っていたのが夜更かし。目玉をひっくり返しながら座椅子に沈んでいくけれど、テレビのリモコンはしっかりと握っていた。

テレビを消したら、今日が終わっちゃうと思ったのかな。「あっちで見ようか」と寝室に誘ったら、寝る前のトイレを済ませて、リュックから引っ張り出した漫画を枕元に置いた。

布団に入ると、漫画を読むふりをしながらテレビを見るふりをしていた。しばらくすると漫画をとじて、しばらくすると毛布を蹴っぽり、しばらくすると寝息を立てた。私は寝返りをがまんして目を閉じた。

子どもの朝は早かった。寝汗でびしょびしょの体を枕のタオルで拭いてあげると、するりと布団から抜け出し、目をこすりながらテレビのチャンネルを変えていた。

私は二度寝を企んで、「あとは頼んだ」と同居人によろしくお願いしたけれど、30分後には「いってきます」が聞こえて、ひまを持て余した子どもに「起きる?」と起こされた。

ヤクルトを渡して、「おなかすいた?」と聞くと「すいた」と答えるから、昨日の残りのチーズダッカルビスクランブルエッグをそえて、少なめによそった白米とお味噌汁をテーブルに並べた。

子どもは昨日以上にいつも通りだった。食後はずっとアニメを見て、ずっとゲームをして、時々かまってほしそうに私のことを見る。昼になったら焼きそばを食べて、夕方まで一緒に転がって、それぞれがやりたいことや、やるべきことをやった。

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帰る時間が迫ると子どもはむくれた。話しかけてもそっけなくて、「帰ろうか」と言うと、さっさと荷物をまとめて玄関に行く。帰りの車は無言で、「楽しかった?」と聞くと「うん」と答えるけれど、あとはずっと下を向いていた。

「また明日も行きたいな」とLINEが来て安心したあと、ソファで寝転ぶお母さんの大きなお尻にぴったりとくっ付いて、テレビを見ていた幼い頃を思い出したりした。

さてと、近所のおばさんはそろそろ寝ようかな。

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