今夜は同居人の仕事のお手伝い。作業着の上下を借りて、タオルと軍手を両手に品川方面へ。
雷は出発のときに鳴り始めた。雨は家から離れるほどに強さを増し、ハイエースを打ちつける。
窓を開ければぬれるから、車内はいつかの汗とタバコの匂い、ラジオから流れる杉咲花ちゃんのかわいい笑い声でこもった。
道路は冠水しているけど、ガラコを塗ったハイエースの広い窓が豪雨のシーンを映し出すスクリーンのようで、ドキドキ・ハラハラする。
雨は着くころにやんだ。荷物の積荷で滝汗をかいて全身がびしょびしょにぬれたから、気を利かせてくれた雨にしばらくは顔向けできない。
窓を開けた帰り道。かいた汗とお持ち帰りのマックの匂い、ラジオから流れる桑田佳祐の新曲が風にさらわれて気持ちよかった。