今夜は初来訪の町中華でカツカレーとラーメンとチャーハンを半分こずつして食べた。
「今これが食べたかった!」の味で、人柄が良くて、いつでも行けるような場所にあるからきっとまた行くのだけど、今日は今日の、あの時間に居合わせた景色がなぜだか愛おしくて、帰り道、泣きそうになってしまった。
例えば閉店間際の19時30分ごろ、多分定位置の近所の常連3人と、駆け込む作業着の男性。白髪の店主は出前で行ったり来たり、カウンターより背の低い母と厨房で口争いながら息子が中華鍋を振り。
『ブラック・ジャック』の全巻、生花のポスター、各テーブルのアルミの灰皿。カレーは甘口、ラーメンはあっさり、チャーハンはしっとり。常連3人は商工会のカラオケ帰りで、作業着の男性は店先に路駐していたグレーの軽バンに乗って帰った。
同じ場所で同じものを食べて、大きな声で「ごちそうさまでーす」って言って、帰り道、味の感想とか、昼間に買った甘いパンは明日食べようねとか、そんなことを話しながら湿った夜風と歩いて。
バランスをちょっぴり崩した毎日にそんなありきたりが染みちゃって、それっていつもはつまんないのに、しみじみ泣きたくなっちゃった。やだね、わがままで。
じゃ、寝るー。